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20バーツ札の不思議

最近、会社の書類を持って帰るようになった。そして翌日には両手に書類を抱えてオフィスに行くことになっていた。いつも私を助けてくれる部下も同じように書類を持って帰るのだが、彼女の場合は私とは違っていた。ビルの入り口に立っているガードマンが、彼女を見掛けると、両手に抱えている書類を持ってくれて、オフィスまで届けてくれる。

タイ人の男性は女性に優しい、ということかと思ったが、どうもそうではないらしい。なぜなら、ある朝、私と彼女がビルの入り口で同じ用に両手に書類を抱えて入ろうとしたら、いつものガードマンが私と彼女の書類を持ってくれて、オフィスまで届けてくれた。オフィスの受付カウンターの上に書類の束を置いてくれたガードマンに、彼女はバッグから折りたたんだ20バーツ札をそっとガードマンの手に渡した。しかもその渡し方がとても上品(小指を少し立てていた)だった。しかも感謝の気持ちがその渡し方に表れていた。

翌日だと思うが、このときは私だけが両手に書類を抱えていた。いつものガードマンが私を見掛けると、書類を持ってくれてオフィスまで届けてくれた。私は彼の眼を見て上品に20バーツを渡した。しかし、その後すぐにそのガードマンは異動してしまった。いつも私を助けてくれる部下にその事を告げると、唖然とした顔でこう言った」上品な身のこなしは、時として誤解されることもあります」と、私には上品な仕草は似合わない様である。

山下博

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